お母さんたちの手記 VOL.01
息子が1歳のお誕生日を迎えた翌日、(少し早いかな、後悔するかな)と、卒乳直前まで気持ちが揺れ動く中、息子と2人「これが最後のおっぱいだよ。」と、ゆったりのんびり最後の授乳をして、2人の娘と夫の家族5人で卒乳式をしました。
卒乳までの葛藤
この日を迎えるまで、生後9ヶ月に夜間断乳をはじめ、朝・夕2回の授乳になり、生後10か月で息子は保育園に入園しました。
私は仕事復帰直前になって、乳腺炎を繰り返し、卒乳する1ヶ月半前に3人目にして初めての乳口炎。授乳中も夜間も仕事中も激痛に怯えたり耐えたりしていました。
それでも、息子の授乳直後のあの満足気な表情や「パイ!」とニコニコ顔で求めてくる特別な時間が、ある日突然終わってしまったら息子も混乱するし、私も後悔する。そう思い「1歳のお誕生日になったらおっぱいとバイバイだよ」と息子にも自分にも言い聞かせて卒乳までの授乳の時間を大切に過ごしました。でも、息子もまだおっぱいをまだ求めている。
今しかできない特別な親子の時間である授乳を終えてしまっていいのか、という思いに何度も心の葛藤がありました。卒乳の先にも息子の新たな成長や新しい親子の時間が待ってる。でもよくよく考えたら、子育ての中で最後の瞬間ってたくさんあって、それは突然やってくることも、自然にやってくることもある。急に寝返りに成功した!と喜びの反面、もうドテっとネンネしている息子の姿は見られないのかと思って寂しくなったり。
前に進みたくてもがくほど、後退して泣いてたのが、ふと見たら、前にズリズリ進んでおもちゃを手にニンマリしている成長した姿に驚かされたり。だから、卒乳の先にも息子の新たな成長や新しい親子の時間が待っている!そう考えたら卒乳することに対して、葛藤や罪悪感が少し和らいで(これでいいんだね)と前向きになることができました。
3人の育児をしても、毎回直前まで夜間断乳や卒乳する時期は、散々迷ったり悩んだりして、心が揺らぎました。
でも、「何となく今ならいける!」っていう直感でいざ決行してみると上手くやれた経験から、卒乳の時期は迷いが多いけど、何が正解とか不正解とかは無い!と思いました。
家族みんなで卒乳式
3人目の子育てで、上の二人の娘たちは、息子が産まれてから授乳の時間も含め、息子優先で、待っていてくれてたり、我慢してくれていたことがきっとたくさんあっただろうと思っていました。それでも、いつも息子を可愛がって大切にしてくれています。
だから色んな「ありがとう」を伝えたくて家族みんなで卒乳式をすることにしました。
娘2人には「息子が産まれて寂しいこともたくさんあったと思うけど、大事に、優しくしてくれてありがとう。
3人がお母さんとお父さんの所に生まれて来てくれたことが本当に嬉しい♡何歳になってもずっと大好きだよ。」と伝えました。
2人の娘は授乳を羨ましそうに見ていましたが、今まで照れもあって頑なに「おっぱいを飲んでみたい」とは言いませんでした。
娘たちに「もうこれでおっぱい最後だよ!」と言うと2人とも「絶対誰にも言わないでよ!」と念押ししながら味見してきました。
「おいしくなーい!」と言いながらも、とっても嬉しそうな満足した顔をしていました。
息子には「今までたくさん飲んでくれてありがとう、おっぱいの時間はお母さんもとっても幸せだったよ。
おっぱいはバイバイするけど、これからもずっと一緒だよ、大好きだよ。
これからは家族みんなで一緒のおいしいものをいっぱい食べようね」と伝えました。
娘たちも、息子と同じ食事をするのが楽しみで「一緒のおいしいものたくさん食べようね」と喜んで息子に言っていました。
息子は泣くことも無く、家族みんなに囲まれてニコニコしていました。最近バイバイが上手にできるようになったのに、おっぱいにバイバイはしませんでしたが、何かは伝わった気がしました。
卒乳後の成長と親子の絆
翌朝から数日間は「パイ!」と言うことがあっても泣くことは一度もなく、絵本を読んだり、牛乳を飲んで気を紛らわせるとおっぱいを欲しがることもありませんでした。そしてある夜、息子が寝室で初めて私のTシャツをめくってきました。
内心ドキドキしていたら、私のお腹に口で「ブー!」っとしてきてゲラゲラと大笑い!その顔がちょっとお兄ちゃんに見えて、おっぱいを卒業して成長したことが、より息子との絆を深く感じる気がしました。